お祭や火消しの纏を、ご注文に応じて製作いたします。

 

岸和田などの「だんじり祭」をテレビなどで見たことがある方も多くいらっしゃると思います。 あの勇壮な舞台で、各町の先頭をきって纏持ちが走り、そして花形の地車がやってきます。 その纏の頭は各町の紋章や独自のデザインで競われています。 また火消纏は江戸時代からの火消各組(現在の消防)のシンボルです。 火消纏のデザインは大変すばらしく、それを私たちは、そのオリジナル性を重視し、機能と容姿 に新しいスタイルを求めつつ製作しています。

 

纏の仕様は様々で、新調される団体様の意向をお伺いし、頭にシンボルマークなどを彫金して おさめ、それを組み立てたものや、造型物を作り上げたり致します。また、木製の頭をはじめ、馬連(ばれん) の彩色や台の誂えに至るまでフルオーダーメイドが可能です。

 

御祭礼纏とは
祭事の際に、神紋や仏紋、町紋等を頭につけ、祭りの行列の先頭を切っておねりをします。振るとバレンが舞い、その華やかさが祭りを引き立てます。

 

火消し纏とは
享保3年(1718)、町奉行大岡越前守忠相より各名主に町火消し設置の命が伝えられ、様々な制度の変革の中、享保15年(1730)頃から火事現場の目印となる火消し纏が登場したと、言われています。

纏(まとい)

纏頭(まといがしら)

纏頭に使用する材質とその特徴

弊社では纏頭を製作する際、お客様のご希望・用途に合わせ、さまざまな材質で製作いたしております。

 

  • 銅・・・伸展性に富み、打ち出した際の曲線美が特徴で、メッキや箔で仕上げます。
  • 真鍮・・・銅の合金で、素材が金色のため、磨き上げにはお勧めです。
  • 木・・・大きな頭を軽量に作ることが出来、箔や塗りで仕上げます。
  • 樹脂・・・他の素材で表現が難しい形が軽量で可能です。箔や塗装で仕上げます。

纏頭(まといがしら)

馬簾(ばれん)板

軽量化と美しさを両立した中抜き加工

馬簾板の軽量化を行う際にも、見た目の美しさにこだわっています。曲線で中抜きした馬簾板は見た目の美しさと同時に、纏を振った際の衝撃を分散・吸収する優れたデザインといえます。

馬簾板 中抜き加工

お好みに合わせたさまざまなスタイル

馬簾を纏に取り付けるためのベース板ですが、その取り付け方にもさまざまな様式があります。

 

  • 合わせ板・・・漆塗りの2枚の板で馬簾を挟みこみます。上板の漆の光沢が美しい。
  • 被せ椀・・・真鍮を椀状に絞ったもので馬簾を挟み込みます。離れたとこからでも金色に光る椀が見て取れ、纏に重厚観を与えます。
  • 鋲止め・・・馬簾を固定する釘に飾り鋲を使います。円形に並ぶ鋲の美しさを楽しめます。

馬簾板

馬簾(ばれん)

馬簾に使用する材質とその特徴

  • 本革・・・牛鞣革を用い、纏を振った際の馬簾の広がり具合はもっとも美しい。
  • 合皮・・・牛革に対し軽量化とコスト面に優れた材質。
  • 布・・・染布を縫製し、お作りいたします。
  • フェルト・・・不織布で作られた、布バレンに対して更にコストを重視。

スタンダードカラーから個性溢れるオーダーカラーまで

火消し纏が使われ始めた当初、馬簾は縫い合わせた布に胡粉(牡蠣の殻をすり潰した白い粉)を塗ったもので、組を区別するために墨で線を入れ、その本数でどこの纏か判別することが出来ました。その後、各組共に華美を競う時代もありましたが紆余曲折有り、現在は白地が基本となり、表彰を受ける度に金色などの色馬簾を1つ付けるようになりました。お祭りに使用する纏などは様々な色や図柄で個性をアピールしています。

馬簾

棒に使用する材質とその特徴

  • 木製・・・強度や耐久性に優れた樫を素材に用い、塗りまたは白木のままで使用します。
  • アルミパイプ・・・軽くて強度のあるアルミ合金を素材に用い、通常使用に耐えうる強度があります。
  • グラスファイバー・・・ガラス繊維を樹脂で固めたパイプで軽さはアルミとほぼ同等です。

表面仕上げ

  • 白木・・・木の地肌を活かした棒で、滑らず最も実用的。汚れやすいが使い込むごとに味が出ます。
  • 漆塗り・・・黒色の光沢が美しい。
  • ウレタン塗装・・・アルミパイプやグラスファイバーの棒に使用します。
  • ラメ仕上げ・・・キラキラとした

纏台

  • 差込式纏台・・・頑丈な木組みの枠に纏を差し込むタイプの台。
  • 支柱結束式纏台・・・一本の柱に纏をくくりつけて固定するタイプの台。
  • 三脚台・・・アルミや鉄で作られた三脚。軽量で収納・運搬に優れている。

纏台